チーズの記録帳 No.2
チーズ好きが唸る“ロックフォール”
世界三大ブルーチーズの一つと言われるのがフランスの洞窟で作られる“ロックフォール”。羊乳に擬乳酵素を入れて固めた柔らかい塊に、青カビを混ぜ込み、外側に粗塩を塗って熟成する。香りがかなり強く、チーズが得意でなければ、遠ざけたくなるほど。だが、一口食べてみると、濃い塩気とミルクのコク、滑らかな舌触りの虜になってしまう。選ぶ時は、青カビが均一にマーブル状に入った大理石のような見た目のものが良い。
パン・ド・カンパーニュの表面に塗るのが、最も伝統的な食べ方。半分に切った白葡萄を飾り、赤ワインと楽しむ。また、ライ麦パンとの相性も良い。身がぎゅっと詰まっていて味と香りが濃く、パンの味を壊さずに、塩気の強いロックフォールを引き立たせる。因みに、チーズの青カビは、ライ麦パンを使って作られている。ジャムを塗るなら、無花果か洋梨。ライ麦パンか胡桃入りのパンに塗って、蜂蜜のように甘いソーテルヌワイン(極甘口白ワイン)をグラスに注げば、美味しい時間の出来上がり。
他にも、ロックフォールを使ったソースを赤味肉に添えて食べたり、チコリのサラダや、生の果物と合わせても良い。
チーズの塩気が強いので、加える塩は、極少量で大丈夫です。
材料 24cm型
- ブリゼ生地(パイ生地) 1枚
- ロックフォール 100g
- ほうれん草(冷凍でも可) 400g
- バター 10g
- オリーブオイル 大さじ1
- 卵 3個
- 生クリーム 150ml
- ピザ用ミックスチーズ
- 塩、胡椒
- バター(型に塗る用)
- 卵白(空焼き用)
- 重石orお米(空焼き用)
下準備:オーブンを180度に予熱する
1. 生のほうれん草は、軸を取り除いて洗い、水分を絞って細かく刻む。(冷凍のものは凍ったままの状態でOK)
フライパンでバターとオリーブオイルを加熱し、ほうれん草を入れる。水分が飛ぶまで炒め、塩胡椒で味を調える。
2. ボールに、卵を割り入れて、クリーム、細かくちぎったロックフォールを加えてよく混ぜ合わせる。
3. バターを塗った型にブリゼ生地をはめて、底にフォークで穴をあける。クッキングシートを被せたら、重石をのせてオーブンで10分焼く。一度取り出して、卵白を塗り、もう一度5分ほど焼く。
ピザ用チーズを生地に敷き、その上に、ほうれん草を並べ、2を注ぐ。
4. オーブンで約30〜40分ほど焼成する。表面が色付いてきたら加熱をやめ、10分ほど暖かいオーブンの中に置く。竹串を刺して、火が通っていれば完成。外に出して、冷めてから切り分ける。
チーズを味見!
味と香りの刺激が強いので、青カビチーズを初めて食べる方は、蜂蜜やジャムを添えて召し上がることをおすすめします。香りに負けず、是非、一口味わってみてください。
こちらは、イタリアのゴルゴンゾーラ、イギリスのスティルトンとの食べ比べができるセットです。ゴルゴンゾーラは、マイルドで食べやすく、スティルトンは、少し硬めでナッツのような香ばしさを感じます。偏に、ブルーチーズと言っても様々な特徴があるのです!
いかがでしたでしょうか?今回は、フランスのブルーチーズ“ロックフォール”のご紹介でした。見た目と香りの強さがなんとも強烈ですが、それらを裏切るお味をぜひご堪能くださいませ。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
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