南フランス:カマルグの美味しい米ビール

米ビール・カマルグ 南フランスの特産品

 今回は、南フランスで飲めるお米を使ったビールをご紹介します。画家のゴッホやピカソが愛した街、「アルル」の一帯には豊富な自然が広がるカマルグという場所があります。そんな少し珍しい場所で見つける特産品は一体どのようなものなのでしょうか?

カマルグについて

カマルグ(仏:Camargue)は、南フランスにある三角州地帯です。100000ヘクタールもの大きさで、四大ヨーロッパ三角州の1つでもあります。ローヌ川と地中海に囲まれており、第四紀に形成されました。12世紀から、海や川の増水に備えて堤防(Digue à la mer:1859年、Endiguement du Rhône:1869年)が作られ、今日では、カマルグ自然地方公園(1970年設立)として自然保護地域に指定されています。主に、湿地帯農村地域で構成されており、湿地帯では沢山の動植物が生息し、その土壌や湖には豊富に塩が含まれています。農村地域には、稲作地帯が広がります。

二分されたローヌ川(Petit RhôneとGrand Rhône)と地中海に囲まれた三角州

カマルグのお米について

カマルグでは、農村地域で稲作が行われています。その歴史は古く、お米の栽培は16世紀に始まったと言われています。

16世紀〜戦前

当時の国王アンリ4世が、砂糖、セイヨウアカネと共に稲作を命じました。カマルグの土地は、気温と灌漑が栽培に適している一方で、降雨量の不足や土壌の塩分濃度の高さに問題がありました。そのため、海水を防ぐ堤防が建てられる1870年までは農作物栽培における飛躍的な発展は見られませんでした。この時代の主な目的は、土壌の塩抜きだったのです。また、輪作を行なっていたため、米の他に、デュラコムギ、アルファルファが季節ごとに植えられました。米の栽培は、土壌の塩抜きをし、小麦は、米に悪影響をもたらす雑草を除去し、アルファルファは、土壌の状態を生まれ変わらせる役割をしていました。

戦後

1960年には、3000haほどで栽培が行われていましたが、1965年から1980年には気候変動の影響や経済難、さらにはイタリアとの競合により段々と稲作は衰退していきました。しかしながら政府の援助により、20世紀後半には経営を立て直し、需要も段々と高まり、今では他に匹敵しないほどの巧みな技術の元、年間、20000ha以上の土地120000トンほどのカマルグ米が生産されています。

人気の特産品は、一風変わったビール!

ビールと飲める場所について

2011年に、ジャン・マーク氏によって設立された「La Bière des Gardians」では、カマルグ産のお米を使ったビールを製造しています。主にアルルのレストランやお店で取り扱っていますが、パリでも1件「The Rice Burger」というレストランで味わうことができるようです。また、2014年には、日本地ビール協会が主催している「インターナショナル・ビアカップ」で入賞した成績もあります。

米ビール・カマルグ

製造会社の詳細

お問い合わせ先
会社名:SAS PLUS BEAU LE RIZ
住所:BP10085 13632 ARLES CEDEX
メール:contact@bieresdesgardians.com
電話番号:+33 768298130

全3種類の紹介

ビールは全部で3種類(赤・白・黒)あります。アルコール度数は、いずれも4.7%で飲みやすいと言えます。因みに、日本で通常出回っているビールのほとんどは、5.0%が平均です。

:赤米
香り豊かな赤米を使うことで、フルーティーな風味穀物やキャラメルのような深いコクが特徴的なビールです。赤米特有の滑らかな飲み口になっています。

:白米
高温で発酵させたビールは、華やかな麦芽の香りアーモンドやヘーゼルナッツのような香ばしい風味を纏い、カマルグ産白米の見事さを感じる一杯となっています。

:黒米
カマルグ産黒米の力強さと特有の香りを感じるビールです。低温で長期熟成されて作られ、軽やかな口当たりをしています。それでいて、ロースト麦芽が生み出すリッチなコクも感じられます。

飲んだ感想

私は、アルル市内のPaddy Mullin’sというバーで飲みました。白ビールは、麦よりもあっさりとした味で、とりわけ、炭酸の弾ける刺激が心地よく喉を通過して一瞬で魅了されます。黒ビールも同様、苦さを感じるものの、重すぎず飲みやすい印象でした。あいにく、この日は赤ビールが売り切れていたため次回のお楽しみということにします。南フランスの太陽の下、歩き回った後の一杯にぜひお試しください。飲みやすいので飲みすぎてしまわぬよう注意が必要です…。

カマルグ米を使った「お米料理」

さて、稲作が盛んな地域ですから、もちろん料理にもお米が使われます。有名な伝統料理に「ガルディアン・ド・トロ( 仏:Gardianne de taureau)があります。トロは、魚ではなく「闘牛」の事です。この地域では、闘牛が盛んに行われており、食材としても古くから人々に愛されています。そんな闘牛のお肉を赤ワインで煮込み、お米と共にいただきます。因みに、写真のお料理は、ヴァン・ゴッホで有名なカフェ(Le Café La Nuit)で頂いたものです。

まとめ

今回は、南仏アルルの一部、「カマルグ」のお米を使ったビールを紹介しました。カマルグまで行くには交通手段が限られてしまうため容易に出向くことはできませんが、アルル市内または、パリでも購入が可能なので、ぜひ試してみてください。

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