コロナの脅威はいたるところで、私たちの生活にショックを与えます。11月のビッグイベントがなくなった悲しさよ。そう、例年賑わいを見せる「サロン・ドゥ・ショコラ」が今年は早い段階で「中止」と宣告されました。
傷を癒すため、「チョコレートカカオ」さんの動画を毎日食い入るように見ています。あ、アイコン変えたのでこれからはこちらでお願いします。
えっと、今回紹介するのは、カカオさんではなく、カオカ(仏:KAOKA)社の商品で合ってる?サロン・ドゥ・ショコラがなくなってもフランスでは美味しいチョコレートが沢山手に入るから、どうかYoutube逃避はお止めなさい。
そう、そうだった!このあいだ寄ったナチュラリア(オーガニックスーパー)で超美味しい「KAOKA」のチョコレートに出会ったから、紹介したくてたまらないんだった♪
KAOKAのアールグレイ・チョコレート
ということで、今回の商品は、フランスのチョコレート会社「KAOKA」より、爽やかな風味が特徴のアールグレイ・チョコレートです。こちらは、全七種を持つ「グルメシリーズ」の内の一つとなっております。パッケージに書かれているように、ベースは、カカオ72%のブラックチョコレートです。
商品:CHOCOLAT NOIR 72% 「Thé Earl Grey à l’huile essentielle de bergamote」
製造会社:KAOKA
内容量:100g
値段:約3.4€(約421円)
中身と原材料
<原材料>
原材料には、エクアドル産カカオペースト、きび糖、カカオバター、紅茶パウダー1%、ベルガモットオイル1%、バニラエキスが使われています。全て有機栽培で作られたもので、カカオ、砂糖、バニラは、フェアトレード(FFL認証*)で取引がされています。
*FFL認証とは?
FFL(Fair For Life)は、全ての人に「尊厳のある生活」を目的に、生産者と企業、従業員と雇用者、販売者と購入者の間で公正な関係が行われている事を保証する認証のこと
食べた感想
開けた瞬間から、爽やかなアールグレイの香りが広がってきました。乳原料を含まないため、全体的にサラッとした質感で手に持ってもベタつきません。味は、カカオの風味を強く感じて、若干、苦さに驚きますが、アールグレイの華やかな香りが颯爽とそのビターテイストを包み込みます。また、ほんのりと甘さも感じて、非常にバランスの良いお味でした。
グルメシリーズ(全七種)
日本では主に製菓用チョコレートとして市場に出回る「KAOKA」社ですが、本場フランスではタブレットタイプの商品も販売しております。その種類は多岐に渡り、大きく四つのシリーズに分けられます。今回紹介した商品は「グルメシリーズ」の一つで、香りが豊かで希少なカカオ『ナシオナル種』を使用したチョコレートを使ったカカオの風味を存分に味わえる一枚となっています。現在は、七種類の味があります。
メレンゲ&レモン(カカオ72%)
爽やかな香りを放つレモンにシュワっとしたメレンゲの繊細な組み合わせ。
キャラメル&コーヒー(カカオ72%)
エスプレッソと抜群の組み合わせ。砕いた塩キャラメルが、ほんのりと甘さをと塩気を運ぶ。
白ごま(カカオ72%)
深いごまの味わいとプチっとした食感を楽しめる一枚。
リコリス=甘草(カカオ72%)
後に残る爽快感がやみつきになるかも。
スペキュロス(カカオ72%)
シナモン香る甘いビスケットに心が踊る。
カプチーノ(ホワイトチョコ)
滑らかな口溶けとほんのり感じるバニラの香り。砕いた塩キャラメルとゲランドの塩が良いアクセントに。
製造会社「KAOKA」について
フェアトレードに徹した姿勢に注目です!
「KAOKA」社は、フランスのチョコレート会社です。1993年、アンドレ・ドゥベール氏(仏:André Deberdt)によって設立されました。「KAOKA」社の商品は、創業者の思いと努力がまさに「チョコレート」という形になったと言っても過言ではありません。アンドレ氏の事業は、「KAOKA」社設立の10年以上も前から始まっておりました。
カカオとの出会い
元々、オーガニック農業に熱心だったアンドレ氏は、1982年に、南フランスの地中海沿い(通称PACA)でオーガニックの発展を目的としたプログラムを勢力的に支援し始めます。1988年には、最初の会社(SOPPAB)を設立し、地域で採れた果物を西アフリカのトーゴ共和国に輸出し始めます。そして、この国でアンドレ氏はその後の人生を共にすることとなるカカオと巡り合います。
会社設立から現在
その後、この地で採れるカカオを、世界初のオーガニックカカオとして認定取得しようと奮闘しますが、政治情勢が原因で1992年に倒産してしまいます。しかしながら、翌年の93年に「KAOKA」社の設立に成功します。そして、カカオを使った商品を中心に着々と事業を拡大し今日では、高品質なチョコレートのブランドとして世界中で地位を確立するまでとなりました。2012年、創設者であるアンドレ氏はマラリア感染により、この世を去ることとなりました。現在は、ご息女・ご子息が引き継いで経営をしています。
フェアトレード
長年に渡り、「KAOKA」社では、カカオ生産者への手厚い支援を行なっています。その第一に、フェアトレードが挙げられます。フェアトレードとは、公正取引という意味です。これは、発展途上国で作られた作物や製品を適正な価格で継続的に取引を行うことにより、生産者の生活の安定を保証すると同時に、生活向上を支えることを目的としています。そして現在「KAOKA」社は、エクアドル、ドミニカ共和国、ペルー、サントメの生産者と関わりを持っています。また、オーガニックであり、公正であることを保証するビオエキタブル(BIOEQUITQBLE)協会にも加盟しております。
日本で購入するには?
日本での販売店はまだ少なく、残念ながら、今回紹介した板チョコタイプの商品の流通はありませんでした。しかしながら、製菓用の商品は販売されております。こちらも、オーガニックのチョコレートなので、健康や環境はもちろん、公正な取引のもとで作られた商品となっております。気になる方は是非リンクをクリックしてみて下さい。
まとめ
いかがでしたか?今まで高級なチョコレートだから「贅沢」と思っていた物も、実は公正な取引をした上での当たり前の値段の場合があります。今回「KAOKA」社について調べてみて、他社より高い値で長年販売を続ける企業の熱意と努力に胸を打たれました。
参考資料
Fair For Lifeについて:公式ホームページ
「KAOKA」社についての情報:KAOKA公式ホームページ、ECODOTA、ROSACA、BIO A LA UNE
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